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ゾーン30を知っていますか?~違反を防ぐ3つのポイント~【学んで防ぐ!犯罪や交通違反の予防シリーズ】

2022年5月11日

ゾーン30って知っていますか?
名前は知っていたり、街中で見かけたりしことがある方は多いと思いますが、正しく理解している方は、意外と少ないのではないでしょうか。

ゾーン30は、近隣住民の方や、子供たちを守るために作られた規制で、正しく守ることで、不幸な事故を防ぐための大切な交通ルールです。

近年、ゾーン30、いわゆる30キロ規制区域は増えてきました。

日常生活を過ごしていて、

「えっ!これって違反なの⁉️」
「これで犯罪になるの⁉️」
「この道危ないな」

と感じることは多いと思います。

筆者は某県警察官として約18年勤務、管理部門や警察相談を長年経験する中で、その様な事例を数多く目の当たりにしていきました。

中には、納得のいかない取り締まりを受けてしまった方も多くいらっしゃいました。

規則があることには理由があるため、警察がルールに乗っ取った取り締まりをするのは仕方がないのですが、もっと広報やお知らせをすれば、防げた犯罪や違反があるのではないかと思っています。

警察の仕事は、警察法2条に基づいて行われています。
警察法2条とは、警察の仕事について書かれているもので、警察は犯罪の予防、鎮圧、及び捜査、交通の取り締まり、公共の秩序を保つこと…
などと書かれています。

私としては、現職中からその、予防に特化していきたいと強く思っておりました。

思いがけず犯罪となってしまったり、巻き込まれてしまったりするケースや、ふとしたことから取り締まりを受けてしまった方もいらっしゃると思います。

そこで、「学んで防ぐ、犯罪や交通違反の予防」シリーズとして、今回はゾーン30の交通違反について、防ぐ3つのポイントをご紹介致します。

学んで防ぐことで、結果として不幸な事故や事件を防ぐことにもなりますので、是非、最後までご覧頂ければ幸いです。

【関連記事 他の「学んで防ぐ!犯罪や交通事故の予防シリーズ」はこちらです!是非、ご覧下さい!】

ストーカー編
https://syuhumassigura.com/learning-husegu-stalker-three-point/

スクールゾーン編
https://syuhumassigura.com/learning-husegu-stalker-three-point/

自転車保険義務化編
https://syuhumassigura.com/learning-crime-accident-zone-30/

歩行者妨害編
https://syuhumassigura.com/pedestrian-bougai-breach-bousi-three-point/

免許更新オンライン化
https://syuhumassigura.com/licence-yuuryou-kousyuu-merit-demerit3senn/


目次

ゾーン30違反を防ぐ3つのポイント

防ぐための3つのポイントをご紹介致します!是非ご確認下さい!

  1. 通勤経路や近所のゾーン30の把握
    よく通る道の規制を知ることで、事前に把握できます
  2. 標識や路面表示の正しい認識
    通り慣れた道でも、規制が変わることがあります。焦らず標識を確認しましょう。
  3. 住宅地や狭い道は徐行で走行
    下記に詳しく説明しますが、危険があるからこそ規制があります。
    住宅地や狭い道では徐行することで、違反だけでは無く、事故も防げます。

ゾーン30とは

住居地に速度制限の規制を設けることで、地域住民の方が、スピードを出して走行する車に怯えることなく、安心して生活できる区域をつくることを目的に設置されています。

市区町村によって異なりますが、主に小学校などの通学路を対象としたスクールゾーンと一緒に、30キロ規制を敷いている箇所もあります。

スクールゾーンで規制をする他、住宅地で車道が狭い道路や、通り抜けによく使われる道などが、危険とされ、ゾーン30に指定されることが多いです。
警察庁では、ゾーン30に指定する地域の基準をこの様に定めています。

地域の皆さんの御要望や交通量・交通事故の発生状況等をもとに、主として 生活道路が集まった区域に通学路が含まれている場合などにおいて「ゾーン 30」の整備を進めていますが、このほかにも、例えば、公共施設など高齢者・ 子供が利用する施設等を含む区域、観光施設等多数の歩行者等の通行が想定される区域などにおいても、ゾーン30の整備を進めています。(警察庁 ゾーン30の概要)

zone30.pdf (npa.go.jp)

ゾーン30の規制区間では、最高速度は30キロまでに規制されます。
最近では、取り締まりにも力を入れており、特に交通量の多い時間帯などを中心に、移動式オービスによって取り締まりを行っているケースもあります。

【参考 :速度超過違反】

(普通車)  15キロ未満 9,000円
    15〜20キロ未満 12,000円 1点
    20〜25キロ未満 15,000円 2点
    25〜30キロ未満 18,000円 3点
      30キロ以上 6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられることもあります。点数は6点で一発免停です。

【参考 :警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表


なぜゾーン30が必要なのか

近年、交通事故死者数は減少していますが、死者数のうち、歩行中や自転車が約半数を占めています。

そのうち、約半数が、自宅から500m以内の生活圏内である身近な道路で発生してしまった事故というデータが出ています。
さらには、道幅が5.5m未満の生活道路では、車と歩行者の事故が発生した場合、車の速度が時速30㎞を超えると歩行者の致死率が急に高くなるというデータもあります。

【出典:警察庁】
【出典:警察庁】

そのため、警察庁では、生活道路を含めた区域全体を対象に、交通規制を行う安全対策を全国的に進めているのです。
実際に、2018年度までに全国で整備したゾーン30の区間では、1年間の事故発生件数が、約24%減少するという効果がみられています。(参考:警察庁)
【参考 :国土交通省 交通安全対策の取り組み

統計からも、悲惨な事故を防ぐ為に、必要な規制と言えるますね。
「ゾーン30」という名称は、生活道路を含む定められた区域(ゾーン)で最高速度「時速30㎞」の速度規制を実施することから名付けられています。


ゾーン30で起きた実際の事故

では、実際のゾーン30で発生した事故事例を3つ紹介致します。

取締中に巡査はねられ死亡

「ゾーン30」の導入が県内で進んでいる。事故の減少に効果を示しているが、今年10月には松山市のゾーン内にある交差点近くで、交通取り締まり中の松山東署の女性巡査(20)が車にはねられて死亡した。

愛媛)整備進む「ゾーン30」課題も 先月には死亡事故:朝日新聞デジタル (asahi.com)

小学生男子がひき逃げ被害

新潟市東区のゾーン内で、下校中の小学生男児が前から来た軽乗用車と接触、全治2週間のけがを負った。車はそのまま逃走。新潟東署は道路交通法違反(ひき逃げ)などの疑いで会社員の男を逮捕。

「ゾーン30」整備も事故撲滅難しく | 新潟日報デジタルプラス (niigata-nippo.co.jp)

下校中の児童5人がトラックにはねられ死傷

八街市八街はの市道で2021年6月28日、歩いて下校途中の市立朝陽小児童の列にトラックが突っ込み、男女5人が死傷する事故が発生しました。事故の経緯と、5年前にも同小の通学路で発生していた事故の状況などをまとめています。

通学中の小4女児、トレーラーにはねられ死亡 親族「明るい子で…」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

まとめ

ゾーン30は、実際の効果をみても、事故の防止に効果的な取組みであることは間違いありません。

しかし、ゾーン30が、ドライバーに浸透しているかという点は疑問が残ります。
筆者の周囲の方に聞いても、

「ある日突然、30の看板が出来てビックリした」
「そんなのあるの⁉」
「そもそも見たことがない」

といった反応が多くありました。

知らないということは、標識や表示があっても、規制を守らない可能性があります。
基本的にゾーン30指定箇所は、抜け道として住宅地をスピードを出して走行することを防ぐものです。
住宅地でスピードを出して走行すれば、重大な事故に繋がります。

規制中であることや、新たに規制を始めた場合は、規制場所の手前からお知らせ看板の設置やネットを通じた広報を行うなど、目に見える広報で注意喚起する事が必要でしょう。

取り締まりも効果はありますが、是非、予防の観点から、目立つ、分かりやすい標識の整備に向けた活動をして頂きたいところです。

是非、ご自身の近所や通勤経路にゾーン30の確認をして頂き、ご自身も子供も近年住民の方も、皆が安全に過ごせるように意識してみて下さい。

また、規制以外でも、住宅地は、子供が遊んだりしていることも多く、徐行での運転がおすすめです。

1人でも悲惨な事故を無くし、事前に予防するために、是非、確認して見ましょう。

筆者は、今後も事前に予防することに向けた発信を随時していきます!

今後とも、是非ご覧頂けると幸いです!

【この記事を書いた人はこんな人です!是非、ご覧下さい!↓↓】