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【お役立ち】R4.5.14~高齢者の免許更新手順が変わります!~意外と知らない手順を解説!~

2022年4月26日

運転免許証の更新は、数年に1回のイベントで、きちんと手順を覚えている方は少ないのでは無いでしょうか。

特に、高齢者の方は、認知症検査や高齢者講習を受けなくてはならないなど、手順が複雑化しています。

また、令和4年5月13日からは、改正道路交通法が施行となり、さらに複雑化されます。

さらには、認知症や体の機能低下が原因とされる高齢者の事故が増えていることから、「免許の自主返納」を勧められることもあります。

免許更新の際に

困った更新者

「事前に知っていれば良かった。」
「準備不足で更新が間に合わない。」
「免許返納勧められてしまったけど、決められない。」

といった事態に陥り、慌てることが無いようにしたいものです。

そこで今回は、元某県警察官として約18年間勤務し、実際に高齢家族と同居中の筆者が、高齢者の免許更新手順について詳しくご紹介致します。

令和4年5月13日から新しく始まる制度も掲載していますので、是非、最後までご覧頂下さい!


目次

高齢者の免許更新制度について

高齢者の免許更新の基本制度

基準としては、70歳以上の方は、免許更新の際に
  高齢者講習
と呼ばれる講習を受ける必要があります。

さらに、75歳以上の方
  認知機能検査
と呼ばれる検査を受ける必要があります。

また、令和4年5月13日から、一定の違反歴のある方と無い方で、免許の更新手続きが変わります。
【参考 :運転免許、高齢者の手数料増額 来年5月、運転技能検査も開始―警察庁:時事ドットコム (jiji.com)
【参考 :警視庁 認知機能検査と高齢者講習(75歳以上の方の免許更新)

違反歴の無い方は、現行のままで大丈夫です。

【変更点の略図】

白抜きが現行、青色が新設予定の部分です。

一定の違反とは

以下の11項目の違反が一定の違反とされています。

  • 信号無視
  • 通行区分違反
  • 通行帯違反
  • 速度超過
  • 横断等禁止違反
  • 踏切不停止等・遮断踏切立入り
  • 交差点右左折方法違反等
  • 交差点安全進行義務違反等
  • 横断歩行者等妨害等
  • 安全運転義務違反
  • 携帯電話使用等

【参考 :高齢者講習が変わります(令和4年5月13日から) – 免許・交通 > 自動車運転免許 | 広島県警察 (hiroshima.lg.jp)

一定の違反がある場合、新制度では、
   運転技能検査
に合格しなければ、通常の更新手続きに移れなくなります。

高齢者の免許更新期間

それぞれの免許更新期間は下記のとおりです。

  • 70歳以下は、有効期間5年
  • 71歳は、有効期間4年
  • 72歳以上から、有効期間3年
  • ゴールド免許ではない場合は、何歳でも、有効期間は3年

高齢者の免許手続き独自のもの3つ

高齢者の方向けに独自の検査が3つあります。

  1. 高齢者講習
  2. 認知機能検査
  3. 新設された運転技能検査

初めて受ける方や、その親族の方は心配だと思いますので、この3つについて以下で詳しく説明していきます。

高齢者の免許更新独自のもの(高齢者講習について)

講習内容は、大きく分けて3つです。

  • 座学:道路交通法や、最近の交通事故について勉強
  • 実技:実際に運転して判定されます。(正しい停止やハンドル操作など)
  • 視力検査 :3種類あります。
    ①動体視力:動いているものにどこまで反応するか
    ②視野角度の範囲:正面を見た状態で、左右の見えている角か
    ③夜間視力:夜間にどのくらい見えているか

高齢者の免許更新独自のもの(認知機能検査について)

令和4年1月27日現在の内容
認知機能検査は、判断力や記憶力が運転に支障の無い程度か判断するものです。
確かに、判断力が低下している状態で運転しては、自他共に危険ですよね。
必要な検査です。

令和4年5月14日改正前の認知機能検査の内容は以下のとおり

  • 時間見当:年月日・曜日・時間を3分で書けるかを採点します。
  • 手がかり再生:16種類の絵を記憶し、14分で絵を答えられるかを採点します。
  • 時間描写:2分で時計文字盤を書けるかどうかを採点します。

48点以下の場合、「認知症の可能性がある」ということで。医師の診断が必要です。
医師に認知症と診断されれば、免許の更新はできません。
免許停止か取り消しになります。

様々な理由で、免許が手放せない方も多いと思います。
急に免許が無くなったということにならない様に、ご家族も含めて事前にしっかりと話をしておくべきでしょう。

※ 注意:認知機能検査も変更予定
令和4年5月13日からの改正で、認知機能検査の方法も変更されます。
手がかり再生と時間の見当識の2つに変更となります。

  • 検査手数料
    1,050円
  • 検査結果
    検査結果36点未満の方は、記憶力・判断力が低くなっていて「認知症のおそれがあり」と判定され、臨時適性検査(専門医の診断)の受検又は診断書の提出が必要になります。

タブレット式にするなど、時間短縮できるものが検討されています。

高齢者の免許更新独自のもの(運転技能検査について)

こちらが、令和4年5月13日からの新制度の検査です。
検査内容は、
免許講習の様に、助手席に試験官が乗り、走行を指示します。
停止動作など、5つの項目に従って採点されます。
(1種免許は70点、2種免許は80点で合格)

ただし、免許の試験と同様に、
  危険なミスは、一発で不合格
です。

免許更新期限まで再チャレンジ可能ですが、期限までに合格出来なければ、更新手続きには進めません。

通常の免許取得の様な内容がクリア出来なければ、自他共に危険です。
恐らく、身体機能の低下から来る可能性のある違反から、検査していると予想されます。

この講習を受ける「一定の違反」は、交通事故に繋がる危険度の高い違反だけに、こちらも、ご家族とともに事前に相談すべきことですね。


高齢者の免許更新の書類や場所

高齢者独自の手続きを行う費用や場所について説明します。
以下の内容が終了したら、通常の免許更新手続きに進みます。(費用も別途かかります。)

  • 費用について
    ①認知機能検査
    1,050円
    ②運転技能検査
    3,550円
    ③高齢者講習(70歳以上)
    6,450円
  • 場所
    指定自動車教習所
  • 必要書類
    運転免許証
    通知はがき(高齢者講習のお知らせ)
    筆記用具
    眼鏡や補聴器(運転に必要な場合)
  • 不明な時の問い合わせ場所
    免許センター又は最寄りの警察署

通知は、運転免許証更新の半年前位に届きます。
通知が届いたら、焦らない様に、早めに受講しましょう。
また、ご家族とも相談して決めましょう。

※ 免許の自主返納について
国では、運転するのが難しくなってしまった方や、自信が無くなってしまった方に、免許の自主返納を薦めています。
検討している場合は、最寄りの警察署などに相談してみましょう。

【関連記事】高齢者の事故について、別記事で紹介しています。良かったら見て下さい!↓


まとめ~誰もが納得して運転できる様に~

今回の改正により、「高齢者に厳しすぎる」など、様々な意見があるかと思います。
しかし、実際に、高齢者の危険な運転から不幸な事故が生まれていることも事実です。

新設される制度も、難しい試験ではありません。

正直、この程度の試験が合格しない方が運転していたら、危険で気軽に外出が出来ません。

是非1度、免許更新する本人のみならず、ご家族も共に、真剣に免許の更新について話してみましょう。

もし、反対する意見があれば、素直に意見を聞くというのも手段です。

運転する以上、誰からも納得してもらえる運転を普段からすることが、ドライバーの最低限のマナーと言えるでしょう。

筆者は、誰もが安心して生活を送れる社会に向け、少しでもお役に立てる情報の発信をして参ります!

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