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【おすすめ】野球関係者必見!選手に合ったピッチングにはデータが必要!~データが表すピッチング結果と世代別目標値~

2022年4月9日

野球をしている方なら、一度は自分のピッチングスピードや、変化球がどれくらい曲がっているかなど、データが気になった方は多いと思います。

特に、昨今では、「ラプソード」の登場により、野球のデータ化が一気に進みました。
日本プロ野球の中継などでも、様々な指標がデータとして画面に出ることが多くなったと感じる方も多いのではないでしょうか。

メジャーリーグでは、全30球団が「ラプソード」を導入しています。
データ化により、極端な守備シフトをとることも少なくありません。
「〇〇シフト」なんと言葉はよく耳にしますよね。

野球少年

今の自分のレベルが知りたい
良い球を投げるには何が足りないのか知りたい
自分やチームのストレートや変化球の精度が知りたい

など、データに興味はあっても、中々実現出来ずに悩んでいる野球選手や指導者の方は多いと思います。

そこで、祖父から息子まで野球好きという野球一家で育った筆者が、自身の経験やリサーチ、知人野球関係者の意見を基に、小学生球児からプロ野球選手までのピッチング目標値などをまとめるとともに、選手に合ったピッチング指導にデータが必須な理由をまとめました。

活躍や成長を目指す野球選手や指導者の方は、今後の練習に是非参考にしてください

【関連記事 :打撃編はこちらから!是非、ご覧下さい!!】


目次

世代別ピッチングデータ

各研究データが出ていますが、それぞれに測定機械や方法が異なるため、一概に正解はありません。
1つの目安として捉えて頂けると良いと思います。

世代スピードの目安
小学生
低学年
65㎞前後
小学生
高学年
80~95㎞前後
中学生100~110㎞
高校生120~140㎞前後
大学生135㎞前後
プロ野球145.5㎞
※ プロ野球では、5年で約3.5㎞、10年で約4.5㎞も平均球速が上昇しています。

と言われています。

しかし、学生野球は、軟式や硬式によって大きく異なり、選手それぞれの体の成長速度が異なるため、一概に比較は出来ません。

あくまでも数値の目安としながら、月に1回、あるいは数か月に1回など、継続的に計測することで、自身の成長度合いが数字として表れ、モチベーションの維持にも繋がることでしょう。


何故、ピッチングデータが必要必要なのか

では、実際に、ピッチングデータは必要なのでしょうか。

よく、
 「球が速いのに空振りが取れない」
 「逆に球が遅いのに、空振りが取れる」

といったシーンを見ると思います。

配球やコントロールなども関係するため、球速や球の質だけが関係するわけではありませんが、こんな研究データがあります。

小中学生と大学生の投球データを比較したものになります。

  • ボールの回転軸の角度について、小中学生と大学生の間で大きな差は見られなかった
  • 体格的な要因や細かな動作の違いにより、小中学生の方は大学生よりもバラツキが大きかった
  • 回転数は小中学生と大学生の間で差が見られた
  • 球速と回転数の間に強い関係性が見られており、回転数の差はリリース直前のボールへの力のかけ方の違いによると思われる

【参考 :ヒロの研究所 【発育期の野球投手におけるボールスピンの特徴】論文レビュー【発育期の野球投手におけるボールスピンの特徴】論文レビュー | Hiro’s LAB (hiros-lab.com)

世代が上がるに連れて、球速と回転数に差が出てくるという結果です。

世代が上がれば、相手打者も体格が大きくなり、スイングも速くなります。
スイングスピードが上がると、打者はより、手元まで球を引き付けることが出来るため、スピードの他、質の良いピッチングが求められます。

しかし、世代が上がるに連れて、筋力トレーニングが必要になってきます。
成長期にある学生野球では、急な筋力トレーニングは身長などの成長を止めてしまう可能性があり、デメリットがあるのも事実です。

スピードや回転数は計測しなければ分かりません。
よく
 「伸び上がってくる様に見えた」
 「急に曲がった」
 「手元でボールが動いた」

という話がありますが、回転軸や回転数が関係しているのです。
自身のデータを元に、焦らず、信頼できる指導者の基で、じっくりとトレーニングを積み重ね、最終的に、プロ野球選手を目指す球児は、球速アップや球質の向上を目指しましょう!!


ラプソードで計測できること

では、ラプソードではどんな計測が出来るのか、ご紹介します。

【参考 :BaseballONE】

といったように、回転率や効率、腕の高さといった、野球指導や技術向上に向けた様々なデータが計測出来ます。
選手や指導者であれば、計測してみる価値は十分にあるデータと言えるでしょう。


2021年プロ野球結果から打球角度と成績の考察

次に、昨年(2021年)のプロ野球のピッチングランキングから、ピッチングデータを考察します。

2021年最高球速ランキング ベスト5

短いイニングを全力で投げる、リリーフ投手がランクインしました。

1位ビエイラ選手(巨人)166㎞
平均157㎞
奪三振率10.41 防御率 2.93与四球率 4.23 
2位スアレス選手(阪神)163㎞
平均157㎞
奪三振率 8.37防御率1.16与四球率 1.16
3位コルニエル選手(広島)165㎞
平均155㎞
奪三振率11.59防御率
3.82
与四球率4.11
4位マルティネス選手(中日)161㎞ 平均155㎞奪三振率 11.06防御率 2.06与四球率 1.88
5位ギャレット選手(西部)161㎞ 平均154㎞奪三振率 9.26防御率 3.77与四球率 5.18
セ・パ両リーグ

スアレス選手やマルティネス選手の様に、与四球率が低い投手の方が抑えている現状があります。
球速があっても、質が良く、安定した投球が出来ることがポイントと言えるでしょう。

2021年tRAランキング ベスト5

tRAとは、投手でコントロールできるホームランや三振、与四球を3要素とし、打球の種類によって守備から独立した指標です。
守備から独立しているため、防御率よりも、より投手の能力を表した指標と言えます。

1位山本由伸選手(オリックス)tRA 1.85最高球速156㎞ 
平均球速148.9㎞
奪三振率 9.57
(ランキング1位)
防御率 1.39(ランキング1位) 与四球率 1.85
(ランキング8位)
2位マルティネス選手(ソフトバンク)tRA 2.59最高球速156㎞ 平均球速148.9㎞奪三振率 8.83(ランキング3位)防御率1.6与四球率 2.43
3位伊藤大海選手(日本ハム)tRA 3.02最高球速 153㎞ 平均球速 146.4㎞奪三振率8.69防御率 2.9(ランキング6位)与四球率 3.27
3位柳裕也(中日)tRA 3.02最高球速 148㎞ 平均球速 142.3㎞奪三振率 8.79(ランキング4位)防御率 2.2(ランキング2位)与四球率 2.15
5位ガンケル(阪神)tRA 3.07最高球速 151㎞ 平均球速 144.2㎞奪三振率 6.93防御率 2.95与四球率 1.91
セ・パ両リーグ

100イニング以上を投げた投手から選出しました。

防御率とは違ったランキング結果となり、伊藤選手などは、防御率ランキングよりも上位となります。

興味深いのは、柳選手です。平均球速は、プロ野球の平均球速よりも遅いですが、奪三振率でも上位と、高水準を示しています。

また、総じて与四球率が低く、奪三振率が高い選手が多いことが特徴です。

コントロールに加え、質の良い球を投げ続けられる投手が「良い投手」と称されると言えるでしょう。

考察

2021年プロ野球の結果からみて考察すると、

  • 球速の速い投手は、奪三振率も高いが、与四球率も高い傾向にある
  • 球速が速く、抑えている投手は、与四球率が低く、平均球速との差が小さい投手が多い
  • 球速が速く無くても、抑えたり、三振を多く獲ったりしている投手は、与四球率が低く、質の良い球を安定して投げている

という結果から、ある程度の球速を求めることも必要ですが、投手として評価されるためには、「安定して質の良い球をコントロール良く投げ続けられる」ことが大切と言えるでしょう。


おすすめピッチング指導と練習

ベースボールコンサルタントとしてご活躍されている和田照茂さんの記事が「ラプソードジャパン」さんから紹介されていたので、記事から抜粋してご紹介します。

  • 指導者の方は、今までのやり方に限界を感じ、変わらなければいけないと感じている方が多い
  • 選手は、立てた目標を忘れてしまっているケースが多い
  • 大切なのは作り上げる目標であるチーム像を持って戦略を立てること
  • 投手のタイプを理解すること
  • 大きく分けて「伸展型」「屈曲型」がある
  • タイプに分かれてメリットデメリットがあることを理解して指導が必要

【参考引用 :Rapsodo Japan【投手編】第1回:和田照茂氏の指導者の在り方と戦略ピラミッド|Rapsodo Japan

といった内容です。

選手それぞれに特徴があり、合う合わないがあります。
特徴や、目指す選手像に合わせた指導や練習が必要と言えるでしょう。

そのためには、データ解析が必須と言えます。
目に見えるイメージと実際のデータには差があることが多いです。
データを活用し、選手やチームの可能性を広げていければ、大きなメリットと言えるのではないでしょうか。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

現代では、野球に限らず日々進化し、数値化や、体の使い方などが解析され、常識とされてきた理論が覆されることがあります。

野球においては、昔は

「両手を水平に広げてそのまま投げろ」
「球数を多く放れ」
「投手は走ってなんぼ」

といったあたりが常識とされてきた理論や指導方法と言えるでしょう。

しかし、数値によって表されることによって、実際に証明されるといかがでしょう。
お子様の場合、体の成長速度によって、指導方法やトレーニングも異なるところではありますが、野球を好きで、練習に取り組んでいれば、誰しもが

「速い球を投げたい」
「三振を獲りたい」
「活躍したい!もっともっとうまくなりたい!」

と思うでしょう。

是非1度、現在の状態を数値に表し、今後の目標を定めてみてはいかがでしょうか。

最後までご覧頂きありがとうございました。

筆者は、努力する全国の皆様を全力で応援しています‼

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