【コミュ力向上】アサーションを使った自己表現!“リモハラ”にも対応
職場や学校で、自分の伝えたいことが上手く伝えられず、苦労した経験を持つ人は多いでしょう。
例えば、こんなシュチエーションに遭遇したことはありませんか?
- 旅行に行こうと友人が提案→本当は行きたくない→友人がさっさと行き先まで選定→意見が言えずに承諾
- 職場の上司が無理難題を押しつけ→本当は他の仕事で手一杯→「任せたぞ」と書類を渡され、何も言えず
- 早く帰ろうと思ったら、同僚に呼び止められる→延々と愚痴を聞かされる→自分の気持ちが言えずに帰れない
よくあるパターンですよね。
少々強引な相手には、ついつい気持ちを押し殺して合わせてしまうものです。
実は、私自身もこのような経験に悩んでいた1人です。
自分の気持ちを相手に伝えずに我慢する生活を続けていたあまり、ストレスが溜まるだけではなく、生活リズムが狂い、病気の原因ともなってしましました。
コミュニケーションに悩む人にとって、自分の意見を上手に伝えることは常に課題となります。
私と同じように悩んでいる人に少しでも解決してもらいたい!
そこで今回は、リサーチや、知人の精神科医、精神保健福祉士から教示して頂いた内容を基に、上手なコミュニケーション方法の1つとして“アサーション”を紹介します。
私も、この方法を学んでから、劇的に自分の意見が伝えられるようになったと実感しています。是非、最後までご覧下さい。
目次
アサーションとは
アサーションとは、お互いを大切にしつつも、素直に自己主張をしながらコミュニケーションを取る方法です。
自分の意見を言えない人は、「これを言ったら嫌われるのではないか」「自分の意見を言ったら怒られるのではないか」などと不安にかられて自己主張ができないもの。
アサーションは、自己主張しながらも相手の意見も尊重して誰も傷付かない方法となります。
最近では企業でもアサーションスキルのトレーニングが採用されるなど、コミュニケーション能力の向上やハラスメント対策の一環として注目されています。
※職場でのアサーショントレーニング事例
【参考: 心のお悩み相談ポータルサイト ⑥職場でのコミュニケーションを改善する【アサーティブコミュニケーション実践編】https://cocoro-to.jp/2021/05/20/assertion06/】
アサーションの分類はドラえもんの3タイプ?
アサーションをする上で、まずは自分のコミュニケーションのタイプを知ることが重要です。
コミュニケーションのタイプは3つのタイプに分けられます。
それぞれを国民的人気アニメ「ドラえもん」のキャタクターに例えながら説明していきますね。
ここで、例を出します。
この例に対して、自分ならどう対応するかを考えながら自身のタイプを見分けて生きましょう。
アグレッシブ(攻撃型)…【ジャイアン型】
自分のことだけを考えて、他人の考えを踏みにじる方法です。
自分の意見を主張し、相手の言い分や気持ちを無視。相手を受け入れずに自分の主張を押しつけるコミュニケーション方法です。
例に対しては、「お前に貸しても得になんねーよ!やだよーだ!」などと言うでしょう。
まさしく、「お前のものはオレのもの、オレのものはオレのもの」というジャイアン的な主張は、意見がとおったとしても多くの敵を作ってしまいそうです。
ノンアサーティブ(非主張的)…【のび太型】
相手を尊重し、自分のことを後回しにしてしまうタイプ。
自分の意見や考えを主張せず、「私の意見は重要では無い」という態度をとるために見過ごされてしまいます。
結果として、周りに合わせてしまいますが、自分の主張が無いために誤解を生む可能性があるタイプです。
例に対しては、何も言わずに出来杉くんに貸してしまい「ドラえもんに貸す予定だったのに」と心の中で後悔する、まさにのび太くんタイプ。
自己主張できないことで、ドラえもんに迷惑をかけ、自分自身でも葛藤して心の内に溜め込んでしまいます。
アサーティブ…【しずかちゃん型】
お互いを大切にしながらも素直にコミュニケーションをとることで、お互いがWin-Winになるタイプです。
例に対しては、「ドラちゃんに貸す予定があるの。出来杉さんが待ってくれるのなら、ドラちゃんの後に貸すわ」という、出来杉くんの意見を聞きながらも自己主張をするもの。
誰に対しても平等なしずかちゃんタイプは、わだかまりが無いため、ストレスは少ないですが、お互いが納得する結論を出すために時間がかかるものとなります。
アサーションスキルを磨く方法3選
なんとなく、自分のコミュニケーションタイプが理解できたと思います。それでは、お互いが納得のいくアサーションスキルを身に付けるにはどうすればいいのでしょうか。
ここでは、アサーションスキルを磨く3つの方法を紹介します。是非、試してみてください。
いつもと違うタイプで試す
アサーティブなタイプになるためには、意識付けが必要です。
例えば、アグレッシブタイプであれば、普段の会話から相手の意見を聞くように意識をしてみる。ノンアサーティブであれば、相手の意見を聞きながら、自分の意見も言ってみるといったことから意識して始めてみることが重要です。
Iメッセージで伝える
I(アイ)メッセージとは、「私は~したい」「私は~と思う」などと、「私」を主語にして、自分の意見として発信すること。
一方でYOU(ユー)メッセージという、相手である「あなた」を主語にして発信する方法もあります。例えば、「あなたは~が遅い」「あなたはすぐに~する」などと、Iメッセージと比較して、相手に対して攻撃的な印象を与えるもの。
主語を自分にすることで、相手を傷つけずに自分の主張をしてみましょう。
伝えたいことを整理して提案する
自分の意見が伝えられない人は、「相手を傷つけてしまわないか」「嫌われてしまうのではないか」などと考え、結果として「何と言っていいのかわかない」という状況に陥りがちです。そんな時には、状況を整理して伝えてみましょう。
例えば、明日までに仕上げなければいけない仕事で手一杯な状況で、上司に「明日までに頼む」と仕事を頼まれたとします。
自分の状況は、明日までの仕事で手一杯だが、上司に意見するのが怖い。気持ちとしては、明日までの仕事は断りたい。
このような時に、「分かりました。」と無理に受けてしまうとノンアサーティブになります。また、「できません。」と断っても良いかもしれませんが、相手との関係によっては良い影響を与えないこともあります。
一方で、自分の状況を整理し、「明日までは、○○の仕事を片付けなければいけないので、この案件を明日までに終わらせることは厳しいです。明後日以降であれば取りかかれるのですが、いかがでしょうか。」というように、状況を整理した上で自分の気持ちを伝え、提案まですると嫌な気持ちはしないですよね。
否定することで終わらせずに、善処する方法を提示すると、特に目上の人に対しては好印象を与えられることでしょう。
コミュニケーション不足からのハラスメント被害も
株式会社ライボが運営する調査機関「Job総研」Jが実施した「2022年 ハラスメント実態調査」では、ハラスメントに関する実態や新型コロナウィルスがハラスメントに与えた影響が掲載されています。
【参考: PRTIMES Job総研による『2022年ハラスメント実態調査』を実施 働き方変化で急増する”リモハラ” 昨対20pt増 パワハラは微減】
掲載されている調査結果は下記のとおりです。
- 何かしらのハラスメントを感じている人は43.6%と4割以上
- 1番多いハラスメントはパワハラで、半数以上の64%
- ハラスメントの相手は直属の上司で、68.2%と7割近い
- 解決したと回答している人は、わずか12%
- 被害後の影響は、精神的ダメージを受けた人が45.5%と半数近い
- ハラスメントにコロナが影響していると感じている人は55.4%と半数以上
- 中でも、リモハラは26.9%で前年比+21.1%、コロハラは24.2%と前年比+20.7%といずれも大幅に増加
という特徴があります。
あまり馴染みの無い人もいると思うので、リモハラとコロハラについて簡単に。
- リモハラは、テレワークが増えてきた昨今、オンラインを介しておこなわれるハラスメント
- コロハラは、コロナを過敏に疑うことよるハラスメント
とされています。
問題視しなければいけない点は多くありますが、ここでは、コロナウィルスの影響により激増している、リモハラに焦点をあてて見ていきます。
リモハラの特徴は以下のとおりです。
- コロナウィルスの影響により、テレワークが主流になったことで、コミュニケーションが激減したと感じている人が多い
- 非日常的なリモートワークの空間の中で、コミュニケーションや相手との距離感を誤ってしまい、ハラスメントに繋がる発言をしてしまう
- 上司にとっては、目の行き届かない環境下で仕事をしてもらわなければいけないため、ついつい過剰な干渉をしてしまう
- 上司も部下も、相手の気持ちが読み取りづらいと感じている
パソコンを開けばすぐに仕事ができる環境が当たり前になった現代社会。オンラインだからこそ、相手の気持ちを汲み取り、お互いを大切にした会話を心がけましょう。
まとめ
今回、お互いの意見を尊重したコミュニケーション方法「アサーション」を紹介しましたが、場面によっては、聞き役に徹したり、進行役に徹したりと社会生活をしていくためには柔軟な対応が必要なものです。
自己表現が苦手な人は、まずは素直な自分の“メッセージ”を相手に伝えてみましょう。案外受け入れてもらえたり、相手にとって重要なメッセージであったりするものです。
自分だけの貴重な意見を伝え、自分自身の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
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